エンディングノートと遺言書の違いとは?

「エンディングノートと遺言書の違いとは?」

人生の最終章に向けて準備を整える際、多くの方が混同することがある二つの重要な文書。エンディングノートと遺言書は、それぞれ異なる役割と目的を持ちます。

本記事では、エンディングノートと遺言書の違いについて明確に解説し、それぞれの重要性と使い方を紐解いていきます。

エンディングノートと遺言書の違い

エンディングノートと遺言書は、ともに自分の家族や大切な方に向けた「伝言」の役割を果たすものです。簡単に違いを説明すると、法的効力がないものが「エンディングノート」、法的効力があるものが「遺言書」です。以下の表でより詳しく説明します。

エンディングノート遺言書
ポイント・自分自身の、意思や希望を記すもの
・法的効力:なし
・自分自身の、意思や希望を記すもの
・法的効力:あり
伝える相手家族や大切な人家族・親戚などの相続人
伝える内容介護や終末期医療、死後の葬儀について、自分自身の希望を書く。
また、ペットのケア方法や、大切な人への感謝のメッセージを書くことも多い。
財産の管理や遺産相続など、法が関係する項目が中心。
「自筆証明遺言書」や、「公正証書遺言」など、法的に決められた形式がある

エンディングノートと遺言書、どちらを用意したらよいのか?

先ほどの表のとおり、エンディングノートと遺言書は役割が違います。「エンディングノートと遺言書、どちらを用意したらよいのか?」という質問に対しては、「どちらも用意した方が良い」ということが回答になります。

遺言書を書く時の注意点

遺言書を作成する際には、正確性が非常に重要です。遺産相続や財産分与など、重大な問題に関わる遺言書は、慎重かつ細心の注意を払って作成することが肝要です。ご家族や関係者のためにも、明確で誤解のない内容を記載するよう心がけましょう。

まず第一に、遺言書の作成にあたっては、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。司法書士や弁護士などの専門家は、法律の知識や経験を活かして遺言書作成のサポートをしてくれます。自身で作成する場合でも、アドバイスやチェックを受けることで不備や漏れを防ぐことができます。

また、遺言書では具体的かつ明瞭な表現を心がけることが大切です。曖昧な表現や二重解釈の余地がある記述は避け、誰が何を相続するのか一目で分かるようにしておきましょう。さらに、全ての財産や遺産について十分な配慮を行い、可能な限りトラブルや争いを未然に防ぐ工夫が求められます。

最後に、定期的な更新も忘れずに行いましょう。家族構成や財産状況は時と共に変化するものですから、その変化に合わせて遺言書も修正・更新しておくことが大切です。更新すべきタイミングや頻度についても専門家と相談しながら進めていくと良いでしょう。

以上のポイントを踏まえて、遺言書作成に臨んでください。大切な人々へ残すメッセージとして、明確かつ誠実な内容が記された遺言書は、贈り物以上の価値があるものとなることでしょう。

エンディングノートを書く時の留意点

エンディングノートは、自身の家族や大切な方へ思いを伝える役割を果たします。介護や医療、葬儀やお墓などの希望・要望について書くことで、先々自分が病気などで意思を伝えられない状況になっても、家族や大切な方がそのノートを頼りにケアを行うことができます。

また、自身の家族や大切な方へ想いを伝える項目も記載しておきましょう。普段なかなかハッキリと伝えることができていなかった感謝の気持ちや、心に残っている思い出を書き記しておくよいでしょう。

エンディングノートも遺言書と同様に、定期的に見直す習慣をつけることも重要です。人生には予測不可能な出来事が起こるものですから、新たな変化があった際にはすぐに内容を更新するよう心がけましょう。

エンディングノートは、自身や家族への思いや配慮を形にする貴重な機会です。大切な人々への想いを込めて丁寧に作成し、将来への備えを万全にしておきましょう。

まとめ

エンディングノートと遺言書は、大切な家族や遺族に向けた貴重なメッセージを残すための文書です。両者の違いを明確にすると、エンディングノートは法的効力を持たない一方、遺言書は法的効力を有します。エンディングノートは、自分の人生や思い出、感謝の気持ちなどを記したり、葬儀や遺品の希望を伝えたりするためのものです。一方、遺言書は遺産分与や後事の処理など、財産に関する具体的な指示を記載するものです。

エンディングノートは、家族や大切な人々に想いを伝える手段として重要です。感謝の気持ちや思い出を共有することで、亡くなった後も愛され続けることができます。一方、遺言書は遺産の分配などを円滑に進めるために欠かせない文書です。遺言書を作成することで、家族間のトラブルや問題を未然に防ぐことができます。

エンディングノートと遺言書は、人生の最終章に向けて準備を整える上で重要な役割を果たします。両者を適切に活用し、家族や大切な人々に対して想いや財産を遺すことができるよう、しっかりと準備をしていきましょう。

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この記事を書いた人(藤井)

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QLテクノロジーズ編集部
藤井
福岡県福岡市出身。九州大学経済学部卒業。WEBマーケター、ライター。

自動車やサービス業、ITなどの事業会社で主にマーケティングに携わる。

現在は主にWEB広告運用やライティングなどのWEBマーケティング業務に従事。1児の母。

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