終活するうえで外せない【遺言書】を書くメリット

11月15日は【いい遺言の日】でしたね。

遺言は日常の言葉としては「ゆいごん」と読みますが、法律の世界では「いごん」と呼ばれます。そこにかけて、11(いい)15(いごん)の日となったそうです。2006年にりそな銀行が制定した記念日とのことでした。

皆さんは、遺言書と聞くとどのような印象を持ちますか?「めんどくさい」、「時間がかかる」、「ルールがたくさんある」などの、ネガティブなイメージをお持ちの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

では、遺言書を書くメリットとは何でしょうか?今回は、法的なことはもちろん、遺言を作成する本人にとってもメリットがあるよ、というお話を中心に解説していきます。

終活のメインは遺言書の作成といわれています。遺言書を書くことで得られるメリットについて認識し、遺言書の作成に前向きにとりかかりましょう。

1.家族や大切な方のメリット

遺言書を作成する最大のメリットは、家族や大切な方々を守ることです。

遺言書には、財産の相続に関する指示や希望を記載することができます。これにより、遺産分割の際のトラブルを避けることができます。遺言書がない場合、遺産は法律に基づいて分割されますが、それぞれが望んでいた相続方法とは異なる結果になる可能性があります。そのような状況を避けるためにも、遺言書をしておきましょう。

また、遺言書を作成することで、家族や大切な方々への想いや自分の希望を明確に伝えることができます。遺された方の悲しみが癒えるまでは時間がかかるかもしれませんが、遺言書を読んで本人の想いを知ることで、気持ちが楽になるということもあるかもしれません。

2.自分自身のメリット

遺言書を作成することには、本人自身のメリットもあります。

まず、遺言書を作成することで、自分の財産について整理する機会を得ることができます。具体的にどのような財産を持っているのか、どのように分配したいのかを考えることで、自分の財産状況や家族との関係を見つめ直すことができます。

また、遺言書を作成することで、不測の事態に備えることができます。もしもの時に、自分の希望に沿った形で財産が相続されるように指示することができます。これにより、家族や大切な方々が困ることなく、円満な相続を実現できるのです。

まとめ

遺言書は、家族や大切な人々を守るために非常に重要な書類です。家族や親しい方々へのメリットはもちろん、自分自身のメリットもたくさんあります。遺言書を作成することで、家族間のトラブルを避けることができたり、自分の望む形で相続が進むことができるのです。なかなか難しいと感じるかもしれませんが、専門家の助けを借りながら、少しずつ取り組んでみましょう。自分にとっても家族にとっても大切な遺産を守るために、遺言書の作成を考えてみてください。

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この記事を書いた人(堤)

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この記事を書いた人
弁護士
堤 悦朗
福岡県福岡市出身。上智大学外国語学部卒業。弁護士(2009年弁護士登録)。

大手法律事務所パートナーを経て2018年に独立開業。2019年MBA(九州大学)。本サービスの源流となるリーガルテックについて執筆した論文が南信子賞(最優秀賞)受賞

TVQ情報番組「ふくサテ」に終活の専門家として出演するなどメディア実績あり。

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