「ペット終活」とは?2つのペット終活について解説します

ペットと一緒に過ごす日々は、多くの方々にとって癒しと幸せの源となります。私たちの生活に豊かさをもたらしてくれます。

一般社団法人ペットフード協会の調査によると、2022年時点で犬の平均寿命は14.76歳、猫の平均寿命は15.62歳と報告されており、過去30年間で犬や猫の寿命は2倍以上に延びました。

しかし、飼い主とペットが同時に高齢化していることで、「高齢の飼い主が年老いたペットの世話をする」という事態が増加傾向にあり、飼い主・ペットのどちらかがどちらかを見送るという心配が増えています。

そこで今回は、「ペット終活」に関する内容を、2つの視点から整理してみました。

1.のこされる飼い主のための「ペット終活」

昔と比べ、長い時間を一緒に過ごすことができるようになったペットとの最期に向けて心の準備は整っていますでしょうか。

犬の平均寿命が14.76歳、猫は15.62歳といわれていますが、長寿化傾向にあるにもかかわらず、多くの場合はペットを先に見送ることになるでしょう。
愛情をたくさん注いで共に過ごしてきた時間が長いほど、別れがますます辛く感じられるものですね。
逆に、一緒に過ごす時間が長くなればなるほど、医療費の負担も増えてくるのが現実です。

介護や医療費の負担、ペットロスなどに悩まないためには、以下の「ペット終活」を行うことをおすすめします。

老犬・老猫ホームを検討する

ペットも高齢になると、介護が必要になることがあります。しかしながら、飼い主自身も歳を取っており、ペットのケアが難しいときもあります。そのような場合には、老犬・老猫ホームを活用するという選択肢もあります。

老犬・老猫ホームとは、人間でいう宿泊型老人ホームにあたります。トイレ・食事・移動・入浴介助を実施してくれたり、獣医の往診・投薬を行ってくれたりと、様々な介護サービスを提供してくれます。
料金やサービス内容については、施設ごとにことなるため、事前に施設を見学して、実際の雰囲気やサービス内容などを確かめておくことをおすすめします。

今すぐ老犬・老猫ホームに入れたいわけではない人も事前にどういう施設があるのか?を調べておくことをおすすめします。

そして入居の時期や費用も考えておけば、ペットと過ごすライフプランも明確になり、安心して毎日を過ごせるようになります。

ペット保険に入る

動物には人間のような健康保険制度がないため、医療費は100%自己負担です。しかし、ペットが高齢になるにつれて病気やケガのリスクが上がり、将来的には手術を含む高価な治療費がかかることもあります。

いざという時にペットが必要な治療を受けられるように、終活を機に、ペット保険に入ることを検討してみましょう。既に入っている方は、現在の契約プランがペットの健康状態にマッチしているか確認することをおすすめします。

ペット保険の比較・検索サイトも豊富になってきました。数件ですが、以下の通りご紹介いたします。

2.のこされるペットのための「ペット終活」

ペット信託

ペット信託とは、ペットを飼っている方にもしものことがあった時に備えるための制度です。
まず、ご自身の財産の一部を「信託財産」として、信頼できる家族や友人、団体、法人などの「受託者」に託します。
その後、もしペットを飼えなくなった場合、受託者は新しい飼い主にペットを譲渡します。
ペットの養育に必要な費用は信託財産から支払われますが、資金の管理は受託者が担います。

ペット信託には、以下のようなメリットがあります。

ペット信託3つのメリット

  • ①信託財産は遺産とは異なる取り扱いとなるため、ペットの将来に備えて着実に財産を残せます。
  • ➁ペットのお世話を担当する方と資金を管理する方が異なるため、ペットにきちんとしたケアを受けさせることができます。
  • ③高齢や病気になり施設に入るなど、飼い主が他界する以外の状況にも対応していただけます。

エンディングノート内に、ペットの既往歴や葬儀の希望などを記録しておく

エンディングノート内に、ペットの既往歴や葬儀の希望などを記録しておくことは非常に重要です。エンディングノートにペットの健康状態や治療歴などを詳細に記載しておくことで、獣医師や信頼できる第三者が必要な時に正確な情報を手に入れることができます。よって、予期せぬ出来事が起きた後も、ペットが最善のサポートを受けることができる可能性が高まります。

また、ペットの葬儀や骨つぎ方法に関する希望も重要です。どのような形で、ペットを見送ることが適切だと感じるかは人それぞれ異なります。そのため、エンディングノートに自分だけではなく愛するペットのための最後のお別れ方法も記しておくことで、自分の愛する家族との時間を、自分がいなくなった後も大切にすることができるでしょう。

まとめ

今回は、【のこされる飼い主のための「ペット終活」】と、【のこされるペットのための「ペット終活」】という二つの視点から、ペット終活について整理してみました。

愛する家族であるペットへの想いを正しく形にすることも、終活を行う上では重要です。是非、記事を参考にししながら、エンディングノートを書き進めてみてください。

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