【おひとりさま問題】家族がいない私はいざというとき誰に頼ればいいのでしょうか

「おひとりさまの終活は何をすべきか?」という疑問を持つ方もいるでしょう。

この記事では、相談者さまからいただいた内容を基に、おひとりさまが終活をするときに検討すると良い内容について、弁護士が解説します。

相談内容

私は50代です。結婚しておらず子供もいません。両親も他界しました。兄弟もいません。交際している人もおらず一人暮らしをしています。働いていますので生活の糧には困っていません。会社の同僚とは仲がいいし、地元の昔ながらの友達や趣味仲間などがたくさんいるので日々の生活は楽しいです。

ただ、今後私が入院したり、認知症になったり、あるいは死亡した時、誰が面倒を見てくれるのか、ふと考えることがあります。仲のいい友人とお互い助け合おうと約束はしています。放っておけば役所がなんとかしてくれるのでしょうか。私はどうすればいいのでしょうか。

回答・解説

いわゆる「おひとりさま」問題というものですね。多少の違いはあれ、最近はあなたのような境遇の人が増えています。価値観の多様化が進み、親子世代の同居率の低下や未婚化非婚化が進んだ結果といえます。

今までは、ある人が亡くなる前後の面倒を見るのは親族という前提で社会の仕組みは動いていました。しかし、今は過渡期を迎えています。

遠い親戚に色々なことを頼めますか?親族とはいえ疎遠な人のために動こうとは思われないでしょう。それでは逆に、近い友人に色々なことを頼めばいいのでしょうか?もちろん精神的には助かるでしょう。でも、現時点では、友人というだけではできることに限りがあるのが現実です。なお、念の為に書いておきますが、役所が自動的になにかをしてくれるわけではありません

死後に色々な手続きを行うことを「死後事務」と言います。これを親族や友人に頼めないのであれば、専門家に頼るという手があります。弁護士や司法書士などの専門家と「死後事務委任契約」を結ぶことをおすすめします。そうすれば、お金は多少かかるものの、だからこそきちんとプロの仕事をしてくれるという安心があります。

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