墓石の準備時期と選び方、費用相場を解説!

今回は永代使用権を確保済みの60代女性の方からいただいた、墓石選びに関する質問にお答えいたします。

相談者からの質問

私は60代女性です。民間の霊園で永代使用権は確保済みなのですが、まだ墓碑は建てていません。墓碑を建てるのは早すぎる気もしていますが、私が何かあってから子供に建ててもらうよりも、自分で好みの墓石を使って墓碑を建てたいとも思っています。何か決まりはあるのでしょうか。また、墓石はどこで準備すればいいのでしょうか。また、いくらくらいかかるでしょうか。

回答

墓石とは、お墓の印として建てられる石材の製品です。墓碑とも言います。

一般に、お墓を建てるというのは、お墓のための土地を確保するという意味と、墓石を建てるという意味があります。貴女の場合は、民間霊園の永代使用権を確保済みということですので、ここでは後者についてお話します。

墓石については、実はいつまでに用意しなければいけないという決まりはありません。生前に準備する人もいますが、死後に遺族が準備するという場合も多いです。ただ、最近は墓石の種類や墓碑のデザインなどを自分で決めたいという人も増えてきており、その場合は生前に自身で準備することになるでしょう。なお、墓石は相続財産とはならないので、生前に墓地や墓石を購入しておけば、その分相続税の節税対策になるという副次的効果があります。

墓石は、石材によって大きく費用が変わります。石材費は、高いものは数百万かかりますし、安いものでも数十万円かかります。国産の庵治石(あじいし)が最高峰で浮金石(うきがねいし)も日本を代表する黒御影石と言われていますが今となっては採石量がほとんどありません。外国産の石材は比較的安価となっています。石材の見た目だけでなく、硬さや耐久性や吸水性なども気にしてもいいかもしれませんね。

また、これに加工代がかかります。形状は、伝統的な和型、洋型がありますが、最近は、個性的なデザインの墓石に対応する業者も増えてきたようです。もちろん、デザイン墓石の場合は加工代が高くなるのが一般的です。また、文字や装飾を施すとなるとその分の費用がかかります。

あなたの契約している民間霊園では石材店が指定されている場合がありますので問い合わせをしてみましょう。指定されていない場合、信頼できる石材業者さんを知っているのが一番よいのですが、最近はインターネットで見積の比較ができたりしますので、複数の業者さんから見積をとって慎重に決めるのがよいと思います。価格だけでなく、実績を重視するのがよいように思います。

まとめ

墓石の準備は早すぎることはありません。自分の好みで選べる今のうちに、じっくり検討して理想の墓石を見つけるのことは立派な終活です。費用や選び方について不安な点があれば、専門家に相談するのもよいでしょう。

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この記事を書いた人(堤)

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この記事を書いた人
弁護士
堤 悦朗
福岡県福岡市出身。上智大学外国語学部卒業。弁護士(2009年弁護士登録)。

大手法律事務所パートナーを経て2018年に独立開業。2019年MBA(九州大学)。本サービスの源流となるリーガルテックについて執筆した論文が南信子賞(最優秀賞)受賞

TVQ情報番組「ふくサテ」に終活の専門家として出演するなどメディア実績あり。

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