愛しいペットたちとの共同生活は、多くの人々にとって喜びや癒しをもたらしています。
しかし、私たちがいつかこの世を去るとき、愛情を注いできたペットたちの未来について心配することがあります。本記事では、「私の死後、ペットの世話はどうすればいいのか?」という重要な問いに焦点を当て、解決策を紹介していきます。
ペットたちが私たちの愛情とケアを受け続けられるよう、準備を整えることが重要です。この機会に、私たちの大切なペットたちの未来について考えてみましょう。
相談内容
私は70代です。一人暮らしですが幼犬を一匹飼っています。私に万が一のことがあると、この子の世話を面倒見る人がだれもいなくなるのでとても心配です。家族は、娘Aがいますが遠方にいますし、そもそも犬が苦手なので世話は任せられません。
私にはまとまった財産がありますので、お金を払ってでも誰かに世話をお願いしたいのですが、お金だけ受け取って世話をしてくれないこともあるかと思うとどうしていいかわからなくなります。
回答・解説
法律上ペットに財産を相続させることはできませんので、ペットの世話は、誰かに依頼するしかありません。親族にお世話をお願いできればよいですが、あなたの場合のようにそれが難しい事情もあると思います。そうすると、有償ででも第三者にお世話を依頼するしかありません。
選択肢としては、①死後事務委任契約 ②負担付贈与契約 ③負担付遺贈 がありますが、それぞれ、目的以外のことにお金が使われる恐れがあったり、第三者のチェックが入る仕組みがないというデメリットがありました。
そこで最近では④ペット信託という制度が注目されています。
これは信託制度をペットの世話に応用するというものです。
あなたの場合でいうと、娘さんAと信託契約を結び、Aさんにあなたの財産を信託します(預けるということです)。そしてワンちゃんを実際に飼育してくれる人Bを受益者とします。あなたの死後、Aさんがあなたから信託されたお金の中からBさんに毎月お支払いをします。Bさんはあなたの希望に応じた形でワンちゃんの世話をします。
Aさんはあなたから信託された財産をペットのためにしか使ってはいけませんし、これについては信託監督人が監督することもできます。
これによって、あなたの希望に近い形で、ペットの世話を続けることができます。