リバースモーゲージ制度とは?

老後の準備を進める中で、多くの方が老後の資金計画に頭を悩ませていることでしょう。そこで、最近注目を浴びている「リバースモーゲージ制度」について説明したいと思います。

本コラムでは、リバースモーゲージ制度の基本的な仕組みや注意点について、相談者さまからの質問に回答する形で解説いたします。終活を進めながら住まいにまつわる資金計画を立てる上で、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

相談内容

私達は70代の夫婦です。夫婦ともに現役を引退し、細々と年金暮らしをしています。子供はいません。自宅を所有していて住宅ローンは夫の退職金で完済しましたが、おかげで預貯金はほとんどなくなりました。今後の老後資金としてまとまったお金を準備しておきたいのですが、銀行はなかなか貸してくれないです。そんなときにリバースモーゲージという制度を利用すればいいと聞いたのですが私達でも利用できるでしょうか。

回答・解説

リバースモーゲージというのは逆抵当融資などと呼ばれたりしますが、要するに、自宅に住みながら、その自宅を担保として老後資金の融資を受けて、毎年一定額を受け取り、死亡した場合にはこの自宅を売却して借りたお金を一括返済するという制度です。

ちなみに、なにがリバース(=逆)なのかというと、通常、融資残高は年月とともに減っていきますが、この制度は融資残高が逆に増えていくという意味で名付けられました。

自宅不動産を所有しているものの、他の金融資産が乏しく、所得が低い高齢者世帯が生活水準を上げる手段としては、とてもありがたい制度です。特に、お子さんがいらっしゃらない本件では、自宅を子に遺す必要はないわけですから、この制度のメリットを十分に享受できると思います。

ただ、リスクがありますので、そのあたりを詳しく理解してから利用するかどうかを決めましょう。また、利用条件もあるので、ご自身がこの条件をみたすかどうかを含めて相談に行ってみてください。

悪質な業者もあるようですので、絶対に、信用できる金融機関またはこの制度を提供している自治体に相談に行くようにしてください。

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