高齢者の親を持つ方から、こんな相談をよく耳にします。「父は電話さえできればいい。でも毎月の携帯代が高くて、もっと安くならないかと思っている」というものです。
通話しか使わないのに、月々5,000円以上払い続けている。そんな状況に「もったいない」と感じながらも、どう変えればいいか分からないまま時間だけが過ぎていく——そういったケースは決して珍しくありません。
実は、通話のみの用途に絞れば、月額1,000円以下で済む選択肢も存在します。大手キャリアから格安SIMに乗り換えるだけで、年間数万円の節約につながることも十分あり得るのです。
この記事では、高齢者が通話のみで使う携帯電話や格安SIMのおすすめを、料金・端末・使いやすさの観点から丁寧にまとめました。乗り換えの手順や注意点まで解説していますので、「何から始めればいいか分からない」という方にも参考にしていただけると思います。
【結論】高齢者が通話のみで使う携帯電話・格安SIMのおすすめはこれ!
通話のみで使いたい高齢者におすすめのサービス一覧
結論からお伝えすると、高齢者が通話のみで使う携帯電話には、格安SIMが最も合理的な選択肢といえます。大手キャリアのように多機能なプランを契約する必要がなく、電話さえできれば十分という方にとっては、シンプルで安価なプランが最適です。
以下に、本記事でおすすめする5つのサービスを一覧表にまとめました。
| サービス名 | 最低月額の目安 | かけ放題の有無 | シニア特典 | サポート体制 |
|---|---|---|---|---|
| 楽天モバイル | 0円〜(条件あり) | 15分かけ放題・完全かけ放題あり | 最強シニアプログラム | 店舗・チャット・電話 |
| UQモバイル | 約2,365円〜 | 10分かけ放題・完全かけ放題あり | 60歳以上通話割 | 店舗・電話・チャット |
| ワイモバイル | 約2,365円〜 | 10分かけ放題・完全かけ放題あり | 60歳以上通話ずーっと割引 | 店舗・電話 |
| イオンモバイル | 約858円〜 | 10分かけ放題・完全かけ放題あり | シニア向けプランあり | 全国イオン店舗 |
| 日本通信SIM | 290円〜 | 70分通話無料・完全かけ放題あり | 特化プランなし | 電話・メール |
この5つは、料金の安さ・通話品質・サポート体制のバランスが比較的優れているサービスです。それぞれ得意とする点が異なるため、ご本人の使い方や生活スタイルに合わせて選ぶことが重要になります。
後述の「5選」のパートでは、それぞれの特徴を詳しく解説しています。ここでは「こういう選択肢がある」という全体像をつかんでいただければ十分です。
大手キャリアより格安SIMが高齢者の通話用途に向いている理由
「格安SIM」という言葉に不安を感じる方もいるかもしれません。しかし、高齢者が通話のみで使う用途に限っていえば、格安SIMは大手キャリアよりも合理的な選択肢といえます。
その理由は、大手キャリアのプランには「データ通信料」が料金の大部分を占めているからです。ドコモやau、ソフトバンクの標準プランは、データ通信を前提に設計されています。電話しか使わない方でも、データ込みのプランに加入させられてしまうのが現状です。
一方、格安SIMには「通話のみプラン」や「最低限のデータ容量+通話オプション」という構成のプランが存在します。使わない機能のために余分なお金を払わなくて済む、それが格安SIMの最大のメリットです。
ガラケー・ガラホ・スマホ、どれを選ぶべきか?
端末の選び方についても、最初に整理しておきましょう。
| 端末の種類 | 特徴 | 通話のみ用途への適性 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ガラケー(4G LTEケータイ) | 折りたたみ式・ボタン操作 | ◎ 非常に向いている | 機種が少ない・サービス終了リスク |
| ガラホ | 折りたたみ外観+Android搭載 | ○ 向いている | 機種が限られる |
| シニア向けスマホ | 大きな文字・シンプルなUI | ○ 使いやすい工夫あり | 価格がやや高め |
| 一般的なスマホ | 多機能・選択肢が豊富 | △ 機能が多すぎる場合も | 操作に慣れが必要 |
ガラケーは通話のみ用途に非常に適していますが、2024年以降、一部サービスが終了しつつある点に注意が必要です。
長く使い続けることを考えると、4G LTE対応のガラホかシニア向けスマホが現実的な選択肢になります。端末の詳細については後半のパートで掘り下げていますので、参考にしてみてください。
高齢者が通話のみで携帯電話・格安SIMを使うメリット
大手キャリアより月額料金が大幅に安くなる
料金の差は、実際に比べてみると驚くほど大きなものがあります。たとえば、ドコモの「eximo」プランでは月額3,000円台から、auの「使い放題MAX」では月額7,000円台からの料金になっています。これはデータ通信込みの料金であり、電話しか使わない場合でも同額を支払う必要があります。
格安SIMで通話のみのプランを選べば、月額1,000円以下に抑えることも可能です。年間で換算すると、大手キャリアとの差額が5〜7万円になるケースも少なくありません。
親御さんが10年以上使い続けることを考えると、この差は非常に大きいといえます。節約したお金を生活費や医療費、旅行などに充てることができます。
シニア向け割引・特典が充実している
格安SIMや大手キャリアのサブブランドの中には、60歳以上を対象とした専用の割引制度を設けているサービスがあります。UQモバイルの「60歳以上通話割」やワイモバイルの「60歳以上通話ずーっと割引キャンペーン」などがその代表例です。
これらの特典は、通話をよく使う高齢者にとってとりわけ恩恵が大きい設計になっています。60歳以上を対象とした割引は、適用条件を満たすだけで月額数百円〜数千円の節約につながることがあります。
子世代が親の携帯を見直す際には、こうしたシニア向け特典を積極的に活用することをおすすめします。
通話品質は大手キャリアと変わらない
「格安SIMは通話が聞こえにくいのでは?」という不安をよく耳にします。しかし実際には、格安SIMの音声通話品質は大手キャリアとほぼ同水準です。
その理由は、格安SIM(MVNO)はドコモ・au・ソフトバンクのいずれかの回線を借りてサービスを提供しているからです。つまり、使っている電波そのものは大手キャリアと同じであり、通話品質に大きな差はないといえます。
ただし、後述する「VoLTE対応」の確認は必要です。対応端末で使えば、クリアな音質で通話できます。
サポート体制が充実しているサービスも多い
格安SIMの弱点として「サポートが薄い」と言われることがありますが、シニア向けに力を入れているサービスでは、店舗でのサポートや電話サポートが充実しています。
イオンモバイルは全国のイオン店舗で直接相談できる点が強みです。UQモバイルやワイモバイルも、実店舗でのサポートが比較的手厚いサービスといえます。「困ったときに誰かに聞ける」という安心感は、高齢者にとって料金と同じくらい重要なポイントです。
高齢者向け通話のみおすすめ格安SIM・携帯会社5選
楽天モバイル|かけ放題が実質無料・最強シニアプログラムが使える
楽天モバイルは、「Rakuten最強プラン」という1つのプランのみを提供しています。月額1,078円〜3,278円(データ使用量に応じて変動)という料金体系で、使わなければ自動的に安くなる仕組みです。
特筆すべきは「最強シニアプログラム」の存在です。60歳以上の方が対象で、専用アプリ「Rakuten Link」を使った通話が無料になるほか、特典が受けられます。Rakuten Linkアプリを使えば、国内通話が完全かけ放題で追加料金なしで使えます。
ただし、Rakuten Linkアプリの操作をご本人が行えるかどうかは事前に確認が必要です。スマートフォンの操作に不慣れな場合は、子世代がサポートできる環境を整えておくとよいでしょう。
UQモバイル|60歳以上通話割でさらにお得
UQモバイルはauのサブブランドで、安定した通話品質と充実したサポートが特徴です。「コミコミプラン」や「トクトクプラン」など複数のプランがあり、データ通信と通話のバランスが取れた内容となっています。
「60歳以上通話割」を適用すると、国内通話が10分かけ放題のオプションを無料で利用できます(対象プラン・条件あり)。これは通話頻度が中程度の方にとって大きなメリットです。
実店舗はauショップと共用されている場合も多く、対面でのサポートを受けやすい点が高齢者に向いています。スマートフォンの操作方法から申し込み手続きまで、店頭で一通り対応してもらえます。
ワイモバイル|60歳以上通話ずーっと割引キャンペーンが魅力
ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドで、全国にソフトバンクショップと共用の実店舗があります。使い始めの設定や操作方法のサポートを受けやすい環境が整っており、デジタル機器に慣れていない高齢者にも安心のサービスです。
「60歳以上通話ずーっと割引キャンペーン」は、60歳以上の方が対象で国内通話の割引を継続的に受けられる内容です。通話をよく使う方で、かつ実店舗でのサポートを重視する場合は、ワイモバイルが有力な選択肢になります。
月額料金はUQモバイルと近い水準ですが、ソフトバンク系の回線を使っているため、お住まいの地域のソフトバンク電波状況も事前に確認しておくとよいでしょう。
イオンモバイル|全国のイオン店舗でサポートが受けられる
イオンモバイルの最大の強みは、全国のイオン店舗で直接相談できるサポート体制です。携帯会社の窓口に出向くことへのハードルが高いご高齢の方でも、日常の買い物のついでに相談できるという手軽さがあります。
料金は格安SIMの中でも比較的安く、通話SIMのみのプランも用意されています。データ通信を使わない「音声通話のみ」のプランは月額858円(税込)から契約可能です。
かけ放題オプションを追加することもでき、通話頻度に応じてプランをカスタマイズできる柔軟性が魅力です。ドコモ・au両方の回線に対応しているため、お使いの端末に合わせた選択がしやすい点も評価できます。
日本通信SIM|月額290円から使える最安クラスの通話専用SIM
日本通信SIMは、通話と最小限のデータ通信に特化した格安SIMです。「合理的シンプル290プラン」は月額290円で70分の通話無料分が含まれており、通話量が少ない方には非常にコストパフォーマンスが高いプランです。
通話頻度が月に数回程度であれば、月額1,000円以下に収まることも十分あり得ます。ドコモ回線を使っているため、ドコモエリアであれば安定した通話品質が期待できます。
ただし、実店舗でのサポートはなく、問い合わせは電話やメールが中心です。操作に慣れた子世代が手続きや設定を代行できる場合には、コスト重視の選択肢として非常に優れています。
高齢者の通話のみ用途に合わせた料金プランの選び方
通話頻度が多い人はかけ放題オプションが断然お得
毎日のように電話をかける方、長電話が多い方には、かけ放題オプションの追加が経済的です。通話料金は多くの場合、1分あたり22円(税込)が基本です。1日10分の通話を毎日するだけで、月220円×30日=6,600円の通話料がかかる計算になります。
月の通話時間が60分を超えるようであれば、かけ放題オプションを追加した方がトータルコストを抑えられます。
かけ放題オプションには「完全かけ放題(時間無制限)」と「時間制かけ放題(5分・10分・15分など)」の2種類があります。使い方に合わせて選ぶことで、無駄な出費を防ぐことができます。
通話頻度が少ない人は従量制プランで節約できる
週に数回、短い電話をする程度であれば、かけ放題オプションを追加せずに従量制で使う方が安くなる場合もあります。従量制とは、使った分だけ料金が発生する仕組みのことです。
月の通話時間が30分以内に収まる方は、かけ放題なしの基本プランのみで月額数百円〜1,000円程度に抑えられる可能性があります。
ただし、急に通話が増えた月は思わぬ請求になることもあります。過去の通話履歴を確認してから判断するのが安全です。
完全かけ放題と時間制かけ放題の違いを理解しよう
| 種類 | 内容 | 月額の目安 | 向いている方 |
|---|---|---|---|
| 完全かけ放題 | 時間・回数の制限なしで無料 | 1,100円前後のオプション加算 | 長電話が多い方・毎日電話する方 |
| 時間制かけ放題(10分など) | 1回の通話が10分以内なら無料 | 550円前後のオプション加算 | 短い電話が中心の方 |
| かけ放題なし(従量制) | 1分22円(税込)が都度かかる | オプション料金なし | 通話がほとんどない方 |
「10分かけ放題」は、1回の通話が10分以内であれば何度かけても無料というオプションです。病院や役所への問い合わせなど、短い電話が中心の方には十分対応できます。
一方で、子どもや孫と長電話をしたり、体調の相談で医師と長く話す機会が多い方には、完全かけ放題の方が安心です。後から「超過料金が高かった」というトラブルを防ぐためにも、通話の傾向を事前に把握しておくことをおすすめします。
専用通話アプリ経由とキャリア標準電話アプリの違いとは
格安SIMの中には、専用のアプリを使って通話する仕組みを採用しているサービスがあります。楽天モバイルの「Rakuten Link」がその代表例です。専用アプリを使うと通話が無料になる代わりに、通常の電話アプリとは異なる操作が必要になります。
スマートフォン操作が得意でない高齢者には、通常の電話アプリをそのまま使えるサービスを選ぶ方が現実的です。
UQモバイルやワイモバイル、イオンモバイル、日本通信SIMは、標準の電話アプリで通話できるため、操作面でのハードルは低めです。専用アプリが必要なサービスを選ぶ場合は、子世代が設定・操作方法のサポートをできる体制を整えておくとよいでしょう。
高齢者向け通話のみに対応したおすすめ端末の選び方
ガラケー(4G LTEケータイ)は通話のみ用途に最適か
ガラケーは、ボタン操作で電話をかけられるシンプルな端末です。長年ガラケーを使ってきた高齢者にとっては、操作に慣れ親しんでいるため安心感があります。通話のみを目的とするなら、機能面では十分といえます。
ただし、3Gサービスはすでに多くのキャリアで終了しており、現在使えるガラケーは「4G LTE対応」のものに限られます。今後の販売台数も減少が見込まれており、購入できる機種の選択肢が非常に限られているのが現状です。
長期的な使用を考えると、4G LTE対応のガラホかシニア向けスマホを選ぶ方が安心かもしれません。
らくらくスマートフォンなどシニア向けスマホの特徴
ドコモの「らくらくスマートフォン」シリーズは、シニア向けに特化したスマートフォンの代表格です。画面の文字が大きく表示され、押しやすいボタン配置と、聞こえやすいスピーカー設計が特徴です。
迷惑電話対策機能や緊急通報ボタンが搭載されているモデルもあり、通話のみ用途にとどまらず、安全面でも優れた設計になっています。操作が不安な高齢者には、最初からシニア向けスマートフォンを選ぶことで、混乱を最小限に抑えられます。
価格帯はやや高めですが、一度購入すれば長く使えることを考えると、コストパフォーマンスは決して悪くありません。
シンプルスマホ・かんたんスマホの機種例と特徴
ワイモバイルの「シンプルスマホ」シリーズやSoftBankの「かんたんスマホ」シリーズも、シニアの使いやすさを意識した設計が特徴です。ホーム画面がアイコン中心のシンプルなレイアウトになっており、余計なアプリが少なく迷いにくい構成です。
文字サイズの調整や音量設定が簡単に行えるほか、電話アプリが画面の目立つ場所に配置されているため、通話のみの用途にも向いています。シンプルスマホやかんたんスマホは、スマートフォン初心者の方にとって入りやすい選択肢です。
画面の見やすさ・文字の大きさ・操作のしやすさで選ぶ
端末を選ぶ際に、カタログスペックだけを見て決めるのはおすすめしません。実際に店頭で手に取って、文字の見やすさや画面の明るさを確認することが大切です。
老眼が進んでいる場合は、画面サイズが5インチ以上のものを選ぶと見やすくなります。また、画面の明るさ(輝度)が高いモデルは、屋外での視認性にも優れています。タッチパネルの感度が高すぎると誤操作につながることもあるため、感度調整ができる機種を選ぶとよいでしょう。
バッテリーの持ち・充電のしやすさも重要なポイント
高齢者が携帯を使う上で意外と重要なのが、バッテリーの持ちと充電のしやすさです。毎日充電する習慣がない方も多く、バッテリー容量が大きい機種を選ぶと安心感が高まります。
バッテリー容量の目安は3,000mAh以上。通話のみの使用であれば、2〜3日に1回程度の充電で済む機種も存在します。
充電方式については、USBケーブルの差し込みが難しい方には、置くだけで充電できるワイヤレス充電(Qi対応)のモデルが便利です。卓上充電スタンドとの組み合わせで、日常的に充電する習慣をつけやすくなります。
迷惑電話・詐欺対策機能が搭載されているかを確認する
高齢者を狙った電話詐欺(オレオレ詐欺・還付金詐欺など)は依然として多く、端末に迷惑電話対策機能があると安心です。らくらくスマートフォンなどのシニア向け端末には、着信時に「この電話は詐欺の可能性があります」と警告する機能が搭載されているモデルもあります。
通話のみの使用であればなおさら、こうした安全機能が充実した端末を選ぶことをおすすめします。機種選びの際には、端末の機能仕様のページで「迷惑電話対策」「特殊詐欺対策」などの項目を確認してみてください。
高齢者が通話のみで格安SIMを使う際の注意点
VoLTE対応端末かどうかを必ず確認する
VoLTE(ボルティー)とは、4G LTE回線を使った高品質な音声通話の規格です。現在、ほとんどの格安SIMではVoLTE対応が前提となっています。
VoLTE非対応の端末では、そもそも音声通話ができない場合があります。端末の購入前や乗り換え前に必ず確認してください。
VoLTE対応かどうかは、端末の製品ページや取扱説明書に記載されています。不明な場合は、格安SIMの申し込み前にサポートへ問い合わせるのが安全です。
SIMロック解除と回線の種類(ドコモ・au・ソフトバンク)を確認する
大手キャリアで購入した端末には「SIMロック」がかかっている場合があります。SIMロックとは、特定のキャリアのSIMカードしか使えないように制限する仕組みです。
2021年10月以降に購入した端末はSIMロック解除が義務化されていますが、それ以前の端末はロック解除の手続きが必要な場合があります。SIMロック解除の手続きは無料で行えることが多く、各キャリアのサイトや店舗で対応できます。
また、使用する格安SIMがドコモ回線・au回線・ソフトバンク回線のどれを使っているかと、端末の対応バンド(電波の周波数帯)が一致しているかどうかの確認も必要です。
ガラケー・ガラホのサービス終了に注意する
3G回線はすでに多くのキャリアでサービス終了済みです。ドコモは2024年1月に3Gサービスを終了しており、現在も3G対応のガラケーを使っている場合は、早急に機種変更を検討する必要があります。
4G対応のガラホや4G対応ガラケーであれば当面は使えますが、今後の展開によっては同様の問題が発生する可能性もゼロではありません。長期的な安心を考えると、スマートフォンへの移行を視野に入れておくことをおすすめします。
キャリアメールが使えなくなる場合がある
大手キャリアから格安SIMに乗り換えると、「@docomo.ne.jp」「@au.com」「@softbank.ne.jp」などのキャリアメールアドレスが原則として使えなくなります。
通話のみの用途であれば影響は少ないかもしれませんが、家族や知人との連絡にキャリアメールを使っている場合は、乗り換え前に連絡先を変更する必要があります。GmailやYahoo!メールなどのフリーメールへの移行を事前に済ませておくと、混乱を防ぐことができます。
不要なオプションに申し込まないよう注意する
格安SIMの申し込み手続きでは、端末保証やコンテンツサービスなどの有料オプションが並ぶ画面を通過することがあります。よく確認せずに「次へ」を押し続けると、不要なオプションに申し込んでしまうリスクがあります。
申し込み画面では、各オプションの内容と料金を一つひとつ確認しながら進めることが大切です。子世代が代わりに手続きをする場合でも、ご本人に内容を説明しながら進めるとトラブルを防ぎやすくなります。
サポートが充実しているサービスを選ぶことが大切
使い始めてから困ったときに、すぐに相談できる窓口があるかどうかは、高齢者の携帯選びで特に重視すべき点です。電話やチャットのみのサポートでは、機器の操作が苦手な方には難しい場合もあります。
近くにイオンやソフトバンクショップ、auショップがある方は、実店舗でサポートを受けやすいサービスを選ぶとよいでしょう。サポートの充実度は料金と同じくらい、使い続けられるかどうかに直結する要素です。
大手キャリアから格安SIMへの乗り換え手順
MNP予約番号を発行する
MNP(Mobile Number Portability)とは、今使っている電話番号をそのまま新しいキャリアへ引き継ぐ仕組みです。電話番号を変えずに乗り換えるためには、まず現在のキャリアからMNP予約番号を発行してもらう必要があります。
発行方法は、各キャリアのウェブサイト・専用アプリ・電話・店舗のいずれかで対応できます。MNP予約番号には15日間の有効期限があります。番号を取得したら、速やかに次のステップへ進みましょう。
SIMカードのサイズと対応端末を確認する
格安SIMを申し込む前に、使用する端末に対応したSIMカードのサイズを確認しておきます。SIMカードには「標準SIM」「microSIM」「nanoSIM」の3種類があります。現在販売されているスマートフォンの多くはnanoSIMですが、端末によって異なります。
また、物理的なSIMカードの代わりに、端末に内蔵されたeSIMを使う選択肢もあります。eSIM対応端末であれば、カードの差し替えなしで手続きが完結するため便利ですが、使える格安SIMが限られる点は覚えておく必要があります。
格安SIMに申し込む(必要書類を準備する)
格安SIMの申し込みには、本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)と支払い用のクレジットカードまたは口座情報が必要です。
- MNP予約番号(有効期限内のもの)
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証など)
- クレジットカードまたは銀行口座の情報
- メールアドレス(申し込み確認用)
申し込みはウェブが基本ですが、イオンモバイルなど一部のサービスは店舗でも手続きできます。高齢者本人が手続きする場合は、店舗での申し込みが最もスムーズな場合が多いでしょう。
SIMカード到着後に開通手続きをする
申し込み完了後、数日でSIMカードが郵送されてきます。到着後は、指定されたウェブページかアプリから開通手続きを行います。開通手続きが完了した時点で、旧キャリアの回線が切れ、新しい格安SIMへの切り替えが完了します。
開通手続き中は一時的に通話ができなくなる場合があります。開通作業は子世代が一緒にその場でサポートしながら進めるのが安心です。手順はサービスごとに異なりますが、画面の指示に従って進めれば、おおむね10〜30分以内に完了します。
高齢者の通話のみ携帯に関するよくある質問
格安SIMの通話品質は大手キャリアより悪い?
前述のとおり、格安SIMはドコモ・au・ソフトバンクのいずれかの回線を借りてサービスを提供しているため、通話品質そのものは大手キャリアとほぼ変わりません。
ただし、VoLTE対応端末で使用することが前提です。非対応端末での使用や、回線の種類と端末の相性が合っていない場合は、通話品質が低下することがあります。VoLTE対応端末と適切な回線の組み合わせであれば、通話品質の差はほとんど感じないといえます。
高齢の親の名義でも契約できる?
格安SIMの契約は、基本的に本人名義で行う必要があります。ただし、親が高齢で手続きが難しい場合は、代理人(子など)が手続きを行える場合もあります。代理人による手続きには、委任状や代理人・本人両方の本人確認書類が必要なケースが多いため、事前に各サービスの規定を確認しておくとよいでしょう。
申し込みから開通までどれくらいかかる?
一般的に、格安SIMの申し込みからSIMカード到着まで3〜7営業日程度かかります。その後、開通手続きを行うと、当日〜翌日には使えるようになることが多いです。
MNP予約番号の有効期限が切れると取得し直しになります。申し込みのタイミングは有効期限を意識して計画的に進めましょう。
通話専用SIMでもデータ通信は使える?
「通話専用SIM」と呼ばれるプランは、基本的に音声通話のみに対応したSIMです。データ通信は利用できないか、非常に低速・少量に制限されている場合がほとんどです。
LINEやネット検索を使いたい場合は、データ通信も含むプランを選ぶ必要があります。ただし、通話のみで十分という方にとっては、通話専用SIMは最もコストを抑えられる選択肢です。
ガラケーはいつまで使える?
3G回線のガラケーはすでにサービス終了済みです。4G LTE対応のガラケーやガラホは現時点では使用できますが、今後の回線整備の状況によっては、同様の問題が発生する可能性もあります。
新規購入できるガラケーの選択肢は非常に限られており、長期的に使い続けることを前提にするなら、シニア向けスマートフォンへの移行を検討する時期に来ているといえます。
まとめ:高齢者の通話のみ用途には格安SIMがベストな選択
電話さえ使えれば十分という高齢者にとって、大手キャリアの料金プランは「使わない機能のために払いすぎている」状態になりがちです。格安SIMへの切り替えは、月額料金を大幅に削減しながら、通話品質は維持できるという点で非常に合理的な選択といえます。
おすすめサービスをおさらいすると、通話頻度が多い方には楽天モバイル・UQモバイル・ワイモバイル、実店舗でのサポートを重視する方にはイオンモバイル、コストを最小限にしたい方には日本通信SIMが向いています。
端末は、4G LTE対応のシニア向けスマートフォンやガラホが現時点では最もバランスの取れた選択肢です。ガラケーを継続して使いたい場合は、4G LTE対応かどうかを必ず確認してください。
乗り換えの際はVoLTE対応・SIMロック解除・MNP予約番号の有効期限を意識しながら、子世代がサポートしつつ手続きを進めると安心です。「難しそう」と感じる方も多いですが、一つひとつのステップは決して複雑ではありません。
親御さんの毎月の出費を少しでも減らして、その分を暮らしや楽しみに使ってもらえるように——この記事がその第一歩のお役に立てれば幸いです。

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