エンディングノートセリアの中身・書き方・ダイソーとの比較を解説

「終活って、何から始めればいいのだろう」と思いながら、何年も後回しにしてきた方は多いのではないでしょうか。

私自身、父を突然亡くしたとき、何の準備もないまま葬儀・相続・遺品整理に追われました。あのとき父が少しでも情報を残しておいてくれたら、と何度も思いました。

終活は「死の準備」ではなく、残された家族への思いやりです。だからこそ、難しく考えすぎず、まず気軽に始めることが大切だと感じています。

そのきっかけとして注目されているのが、セリアで購入できる110円のエンディングノート「もしもに備える情報ノート」です。

この記事では、商品の中身や書き方のコツ、ダイソーとの比較、保管・更新の方法まで、実際に書いた経験をもとにできるだけ具体的に解説します。「エンディングノート セリア」で検索してたどり着いた方に、今日から一歩踏み出せるヒントをお伝えします。

  1. セリアのエンディングノート「もしもに備える情報ノート」は110円で始める終活の最初の一歩
  2. セリアのエンディングノート「もしもに備える情報ノート」とは?
    1. 商品の基本情報と価格・販売場所
    2. エンディングノートと遺言書の違いを知っておこう
    3. セリアのノートが選ばれる理由|手軽さと必要十分な内容
  3. セリアの「もしもに備える情報ノート」の中身を全ページ解説
    1. 基本情報・家系図・家族一覧のページ
    2. 預貯金・不動産・保険・クレジットの財産ページ
    3. IDとパスワード・携帯・パソコンのデジタル情報ページ
    4. 介護・告知・延命処置に関する希望ページ
    5. 葬儀・お墓に関する希望ページ
    6. 大事なもの・ペット・メッセージ・思い出のページ
  4. セリアのエンディングノートの書き方|優先順位と進め方
    1. 書く前に用意するものと迷わない進め方
    2. まず優先して埋めるべき3ジャンル
    3. 医療・介護の希望は「選択肢+理由」で残す
    4. 財産・契約・デジタル情報は更新前提で整える
    5. IDとパスワードのページは別冊管理も検討しよう
    6. 家族が困る場面を想像しながら書くコツ
  5. 実際に書いてみた感想|使いやすさと気づいたこと
    1. 思ったより気軽に書けた|重くならない理由
    2. 印象に残ったページと書いて良かったこと
    3. 個人情報が気になって書かなかった箇所の対処法
    4. 110円だから完璧を求めなくてよかった
  6. セリアのエンディングノートのメリット・デメリット
    1. 「もしもに備える情報ノート」のメリット
    2. 「もしもに備える情報ノート」のデメリットと補い方
  7. セリアとダイソーのエンディングノートを比較|どちらを選ぶ?
    1. ダイソーのエンディングノートの特徴と中身
    2. セリア vs ダイソー|項目数・使いやすさ・向いている人
    3. 100均ノートと市販品・無料配布ノートとの違い
    4. 自分に合うノートを見分けるチェックポイント
  8. 書き続けるための保管・共有・更新のコツ
    1. 保管場所の考え方と家族への伝え方
    2. 個人情報を守るためのルール作り
    3. 更新日を決めて習慣化する方法
    4. 書き足りない場合の別冊化・追記の活用術
  9. もっと詳しく書きたい方へ|セリア以外のおすすめノートと無料配布情報
    1. 内容を充実させたい人向けの市販エンディングノート
    2. 無料でもらえるエンディングノートの入手方法
  10. まとめ|セリアのエンディングノートで今日から気軽に終活を始めよう

セリアのエンディングノート「もしもに備える情報ノート」は110円で始める終活の最初の一歩

セリアで販売されている「もしもに備える情報ノート」は、税込110円で購入できるエンディングノートです。全国のセリア店舗で扱われており、文房具コーナーや生活雑貨コーナーに並んでいることが多いです。

「110円でエンディングノート?」と驚く方もいるかもしれませんが、内容は決して薄くありません。財産情報・デジタルアカウント・医療・介護・葬儀・家族へのメッセージまで、終活に必要な項目がひと通り揃っています。

重要なのは、「完璧に書こうとしない」という姿勢です。110円というハードルの低さが、まず手に取ることへの心理的な壁を取り除いてくれます。書き始めることこそが、終活の本当の第一歩です。

セリアのエンディングノート「もしもに備える情報ノート」とは?

商品の基本情報と価格・販売場所

「もしもに備える情報ノート」は、セリアが販売するA5サイズのエンディングノートです。価格は税込110円で、特別な申し込みや手続きなしにレジで購入できます。

販売場所は全国のセリア店舗が中心ですが、店舗によっては在庫がない場合もあります。見当たらない場合は、店員さんに「エンディングノートはありますか?」と確認するのが確実です。オンラインのセリア公式ストアでは取り扱いがないため、実店舗での購入が基本です。

ページ数は約40〜50ページ程度で、項目ごとに見開きで整理されています。書き込み式のフォーマットになっているので、記入欄に沿って進めるだけで一通りの情報を整理できる設計です。

エンディングノートと遺言書の違いを知っておこう

エンディングノートを書こうとすると、「遺言書とは何が違うの?」という疑問が浮かぶことがあります。この違いを最初に理解しておくと、ノートに何を書くべきかが整理しやすくなります。

項目 エンディングノート 遺言書
法的効力 なし あり(法律に基づく)
形式 自由 厳格なルールあり
書き直し いつでも可能 手続きが必要
主な内容 希望・気持ち・情報整理 財産の分配・相続の指定
費用 ノート代のみ(110円〜) 公正証書なら数万円

最も大きな違いは「法的効力があるかどうか」です。エンディングノートに書いた内容は、法的な拘束力を持ちません。たとえば「長男に家を残したい」と書いても、それだけでは相続の根拠にはならないのです。

一方で、エンディングノートだからこそ書けることもあります。「葬儀はシンプルにしてほしい」「ペットの世話は○○にお願いしたい」「家族へのメッセージ」など、法的文書では残しにくい気持ちや希望を自由に書けるのが強みです。

財産の分配など法的に有効な指定が必要な場合は、別途遺言書を作成する必要があります。エンディングノートと遺言書は補い合うものと考えると、それぞれの役割がすっきり理解できます。

セリアのノートが選ばれる理由|手軽さと必要十分な内容

セリアのエンディングノートが多くの方に選ばれる理由の中心は、やはり「110円という価格」です。市販のエンディングノートは1,000〜3,000円程度のものが多く、書き慣れていない段階でそれだけ出すのは少し勇気がいります。

110円なら、「まず試しに書いてみよう」という気持ちで手が伸びやすく、「失敗しても惜しくない」という安心感があります。終活の入門ノートとして最適な価格帯といえます。

価格が安くても、内容は基本的な終活項目を網羅しています。財産・医療・葬儀・家族への想いといった主要なカテゴリーが揃っており、初めてエンディングノートに取り組む方には十分な情報量です。もっと詳しく書きたくなったら、後から市販品に移行するステップアップの流れも自然にできます。

セリアの「もしもに備える情報ノート」の中身を全ページ解説

基本情報・家系図・家族一覧のページ

ノートの冒頭には、名前・生年月日・血液型・本籍地・住所・緊急連絡先といった基本情報を記入するページがあります。パスポートや保険証の情報を参考にしながら書けるので、比較的すらすら進められるパートです。

家系図や家族一覧のページは、家族関係を一覧で整理するために使います。「自分でも曖昧だった遠い親戚の関係が整理できた」という声も多く、家族構成を俯瞰するよい機会になります。

このパートで意識したいのは、家族の名前だけでなく連絡先もセットで記入しておくことです。万が一のとき、家族が連絡を取り合う際に役立ちます。

預貯金・不動産・保険・クレジットの財産ページ

財産に関するページは、エンディングノートの中でも特に重要なパートです。銀行口座・不動産・生命保険・損害保険・クレジットカードなど、財産に関わる情報をまとめて記入できる構成になっています。

私の父が亡くなったとき、どこの銀行に口座があるのかを調べるだけで相当な時間がかかりました。通帳が複数あることはわかっていたのですが、詳細が不明で、銀行を一軒一軒回る必要がありました。こういった情報がノートにまとまっていれば、家族の負担は大きく軽減されます。

保険については、証券番号・保険会社名・担当者の連絡先まで記入しておくと理想的です。死亡保険金の請求は死亡後3年以内が一般的な期限ですが、存在自体を知らなければ請求することすらできません。「加入している保険の存在を家族に伝える」という目的だけでも、このページには十分な価値があります。

IDとパスワード・携帯・パソコンのデジタル情報ページ

近年のエンディングノートで注目度が高まっているのが、デジタル情報に関するページです。セリアのノートにも、SNS・メール・各種サービスのIDとパスワードを記録する欄が設けられています。

デジタル情報は、本人が亡くなった後に家族が最も困る情報のひとつです。スマートフォンのロック解除コードが分からなければ、連絡帳にも写真にも、場合によっては銀行アプリにもアクセスできなくなります。

ただし、このページの扱いにはとくに注意が必要です。IDとパスワードは非常に機密性の高い情報なので、ノート本体に書き込むことに抵抗を感じる方もいます。保管方法については後述しますが、「別冊に記録して金庫に保管する」といった対策を合わせて検討してみてください。

介護・告知・延命処置に関する希望ページ

このページは、エンディングノートの中で最も「書くことで家族が楽になる」パートだと感じています。自分が認知症になったとき・重篤な病気と告知されたとき・延命処置についての希望を、あらかじめ記しておくことができます。

たとえば「告知はしてほしい」「人工呼吸器などの延命処置は希望しない」「施設に入る場合は○○市内で探してほしい」といった希望を書き留めておけます。

これらの希望は法的拘束力を持ちませんが、家族が方針を決断する際の大きな手がかりになります。「お父さん・お母さんはどうしたかったんだろう」という迷いを取り除いてあげることができるのです。

葬儀・お墓に関する希望ページ

葬儀やお墓に関する希望を記録するページも設けられています。「家族葬にしてほしい」「戒名はいらない」「散骨を希望する」「特定の宗教宗派での葬儀を希望する」など、詳細な希望を書き残せます。

葬儀の形式(一般葬・家族葬・直葬など)、お墓の種類(一般墓・樹木葬・納骨堂など)によって費用は大きく異なります。事前に希望を書いておくことで、残された家族が悩む時間と費用の両方を節約できます。

私が父の葬儀を手配したときは、本人の希望が何もわからない状態で、すべてを家族の判断で決めなければなりませんでした。「これで良かったのか」という後悔が残ったのは事実です。希望を残しておくことの大切さを、このページで強く実感しました。

大事なもの・ペット・メッセージ・思い出のページ

ノートの後半には、財産や手続き以外の「気持ち」を書くページがあります。大切にしている品物の行方・ペットの世話のお願い・家族への感謝やメッセージ・思い出の写真やエピソードを書き残せます。

このページは、法的・実務的な意味合いよりも「家族への贈り物」としての色が強いパートです。書くことで自分自身の気持ちも整理できますし、読んだ家族にとっては何にも代えがたい宝物になります。

ペットについては特に忘れがちですが、飼い主が亡くなった後の世話をどうするかを誰かと取り決めておくことは非常に重要です。「○○にお願いしたい」という希望を書いておくだけでも、ペットの行く末が変わります。

セリアのエンディングノートの書き方|優先順位と進め方

書く前に用意するものと迷わない進め方

エンディングノートを前にして「何を用意すればいい?」と迷う方は多いです。準備しておくと記入がスムーズになるものをまとめておきます。

  • 通帳・キャッシュカード(銀行口座番号の確認)
  • 保険証券(保険会社名・証券番号の確認)
  • 不動産の権利証または登記事項証明書
  • パスポート・マイナンバーカード(基本情報の確認)
  • スマートフォン(よく使うアプリのアカウント情報)

これらは手元に置いておくと便利ですが、最初から全部揃えようとする必要はありません。用意できるものから始めて、わからない欄は空白のまま進めるというスタンスが続けやすさにつながります。

進め方のコツは、「一日でまとめて書こうとしない」ことです。1回30分程度、ページを1〜2枚ずつ進めるペースが無理なく続けられます。「今日は基本情報だけ」「今日は保険のページだけ」と区切って取り組むと、重荷に感じずに済みます。

まず優先して埋めるべき3ジャンル

ノートのページを全部均等に進めようとすると、途中で止まりやすくなります。優先順位をつけて取り組むことが、完成に近づく最短ルートです。

優先度 ジャンル 理由
1位 財産・契約情報(銀行・保険・クレジット) 万が一のとき家族が最も困る情報だから
2位 医療・介護・延命の希望 緊急時に家族が判断を迫られる場面が多いから
3位 緊急連絡先・基本情報 すぐ書けて、すぐ役立つから

財産情報は「どこにお金があるか」を家族が知るための命綱です。銀行口座・保険・クレジットカードの情報がわかるだけで、手続きの負担が格段に減ります。まず口座が一つでも書き込めれば、スタートとしては十分です。

医療・介護の希望は、急に判断を求められる場面で役立ちます。倒れてから家族がバラバラの意見を持ち寄ってしまうケースも多く、事前の意思表示があるだけで家族の精神的な負担が軽くなります。

葬儀・メッセージなどの後半ページは、前半2ジャンルを書き終えてから取り組むと自然に進みます。気持ちの整理がついてから書くほうが、より充実した内容になりやすいのです。

医療・介護の希望は「選択肢+理由」で残す

「延命処置は希望しない」と一言書くだけでも意味はありますが、できれば「なぜそう思うのか」という理由も一緒に書いておくことをおすすめします。

たとえば「意識がない状態での延命処置は希望しない。苦しむ姿を家族に見せたくないから」と書かれていれば、家族は選択の重さを少し軽く受け止められます。理由があることで、「本人の意思を尊重している」という確信が持てるようになるのです。

認知症が進行した場合の施設選びの希望(地域・金額の目安・種類)も、書ける範囲で残しておくと具体的な判断材料になります。「施設には入りたくない」という希望なら、それも立派な意思表示です。家族が方針を決める際の土台になります。

財産・契約・デジタル情報は更新前提で整える

財産情報やデジタルアカウントは、時間が経つと内容が変わります。口座が増えたり、解約したりすることもあれば、サービスの乗り換えでアカウントが変わることもあります。

そのため、最初から「完璧な情報を書こう」とせず、「今時点の情報を記録する」という気持ちで書くことが大切です。書いた日付を一緒に記入しておくと、いつの情報かが家族に伝わりやすくなります。

更新のタイミングとして覚えておきたいのは、「大きな変化があったとき」に見直す習慣をつけることです。口座を新しく開設した・保険を更新した・サービスのパスワードを変えた、そういったタイミングで関係するページだけを更新するだけで十分です。

IDとパスワードのページは別冊管理も検討しよう

IDとパスワードの情報は、エンディングノートの中でも特に取り扱いに注意が必要な情報です。ノートを誰かに見られたとき、あるいはノートを紛失したとき、アカウント情報が漏れてしまうリスクがあります。

対処法としておすすめなのが、デジタル情報だけを別の小冊子にまとめて、ノートとは別に保管するという方法です。エンディングノートには「デジタル情報は別冊を参照」と一言書き添えておけば、家族は探すべき情報がわかります。

別冊は封筒に入れて「私の書類」とだけ書いた封筒で保管する、または金庫やクローゼットの奥など目につきにくい場所に保管するのが現実的な方法です。「どこにあるか」だけを信頼できる家族一人に伝えておくと、万が一のときも確実に見つけてもらえます。

家族が困る場面を想像しながら書くコツ

エンディングノートを書くとき、「自分が何を残したいか」よりも「家族がどんな場面で困るか」を想像しながら書くと、書く内容が自然に定まってきます。

たとえば「自分が倒れて救急搬送されたとき、家族は何を知っていれば動けるか」「葬儀を手配しなければならなくなったとき、何がわかれば話が早いか」「相続手続きをするとき、どこに何があると助かるか」といった視点です。

「家族への思いやり」という視点で書くと、内容が具体的になり、実際に役立つノートに仕上がります。自分のための記録ではなく、家族への手紙を書く感覚で取り組むと、不思議と筆が進みやすくなります。

実際に書いてみた感想|使いやすさと気づいたこと

思ったより気軽に書けた|重くならない理由

正直なところ、エンディングノートを書き始める前は少し身構えていました。「死について考えることになるんじゃないか」という気持ちが、取り掛かりを遅らせていたのも事実です。

ところが実際に書き始めると、思ったほど重い気持ちにはなりませんでした。最初のページが「名前・生年月日・住所」といった基本情報だったことが大きかったかもしれません。保険証と通帳を見ながら淡々と書き込んでいくうちに、気づいたら次のページに進んでいました。

「死の準備」ではなく「情報の整理」として取り組むと、不思議なほど気が楽になります。エンディングノートはあくまでも情報をまとめるツールです。書くこと自体がゴールではなく、書き終えた先に家族の安心があるという意識が、前向きな気持ちを維持するコツでした。

印象に残ったページと書いて良かったこと

特に印象に残ったのは、医療・介護に関するページです。「延命処置をどうするか」という欄に向き合ったとき、自分がこれまで考えてこなかったことに気づきました。

書いてみて良かったのは、「自分の意思が整理された」という感覚があったことです。漠然と「延命はいやだな」と思っていたことが、実際に言葉にしてみると、「なぜそう思うのか」まで掘り下げて考えられるようになりました。書くことは思考の整理にもなるのだと実感しました。

メッセージのページは、最も書くのに時間がかかりましたが、最も書いて良かったと感じているページでもあります。家族への感謝を文字にすることは、日常ではなかなかできません。このノートがその機会を与えてくれました。

個人情報が気になって書かなかった箇所の対処法

財産情報やパスワードのページは、書くことへの抵抗感が大きかったです。「このノートが万が一見られたら?」「誰かに発見されたら?」という不安がありました。

実際に取った対処法は2つです。ひとつはIDとパスワードのページを別紙に記して封筒に入れ、ノートに「別封筒参照」とだけ書いたこと。もうひとつは、ノートを保管する場所を家族の一人にだけ伝えておいたことです。

銀行口座に関しては、「どの銀行に口座があるか」という機関名だけを書いて、口座番号は通帳の保管場所を書く形にしました。番号の全桁を書かずとも、どこに口座があるかがわかれば、家族は動けます。完璧な情報を書こうとして書けなくなるより、書ける範囲で書くほうが確実に役立ちます。

110円だから完璧を求めなくてよかった

セリアのノートを使って一番良かったと感じたのは、「完璧に書かなくていい」と思えたことです。1,500円や2,000円のノートを買っていたら、きっと「せっかく買ったから全部ちゃんと書かなきゃ」というプレッシャーを感じていたと思います。

110円だからこそ、空白のページが残っても気にならない。「また後で書けばいい」と気楽に置いておける。その心理的な余裕が、書き続けることへのハードルを下げてくれました。

終活に慣れていない方、エンディングノートを初めて書く方にとって、この価格帯はとても理にかなっています。書き慣れてから、内容をもっと充実させたいと感じたタイミングで市販品に移行する流れが、無理のない終活の進め方だと感じています。

セリアのエンディングノートのメリット・デメリット

「もしもに備える情報ノート」のメリット

セリアのエンディングノートを実際に使って感じたメリットを整理します。

メリット 詳細
価格が安い 税込110円。試しやすく、失敗しても惜しくない
入手しやすい 全国のセリア店舗で購入可能
必要十分な項目が揃っている 財産・医療・葬儀・メッセージと主要な終活内容をカバー
記入フォーマットが整っている 埋めるだけで進められるので書き方に迷わない
コンパクトなサイズ A5サイズで保管・携帯がしやすい

特筆すべきは「入手のしやすさ」です。市販の専門書店や文具店でしか買えないエンディングノートと違い、100円ショップであるセリアは日常の買い物のついでに立ち寄れます。「今日、思い立ったら買える」という即時性が、行動を促します。

記入フォーマットが整っていることも大きなメリットです。何をどう書けばいいかわからないまま白紙のノートに向き合うのは難しいですが、質問形式のフォーマットがあれば答えるだけでノートが完成に近づいていきます。

コンパクトなA5サイズは引き出しや本棚に収納しやすく、「どこかにしまいこんで見つからなくなった」という事態を防ぎやすいサイズ感です。保管場所を決めやすいという点も、実用面での利点といえます。

「もしもに備える情報ノート」のデメリットと補い方

一方で、デメリットも正直に把握しておくことが大切です。以下に主なデメリットと補い方をまとめます。

デメリット 補い方
書き込めるスペースが少ない 別紙や付箋を活用する。市販品への移行を検討
詳しい解説や記入例がない 本記事などのウェブ情報を参考にする
財産情報の欄が限られている 口座・保険が多い場合は別冊を作成する
保管・プライバシー対策の案内がない 自分でルールを決めて管理する

最も多く感じるデメリットは、「書き込みスペースの少なさ」です。財産の欄に口座が3つ以上ある場合や、複数の保険に加入している場合は、1行分の欄では足りなくなることがあります。

この場合は、ノートの欄外に付箋を貼る・別紙に書いてノートに挟む・該当ページをコピーして追記するなどの工夫で対応できます。「ノートに収まり切らない情報は別紙に記録し、その旨をノートに書き添える」という運用が現実的です。

記入例や解説がないことは、初めてエンディングノートを書く方には少しハードルになるかもしれません。その場合は本記事のような解説記事を手元に置きながら書き進めると、迷う場面が減ります。デメリットの多くは「工夫次第で補える」ものですので、最初から完璧を求めず柔軟に使いこなすことが大切です。

セリアとダイソーのエンディングノートを比較|どちらを選ぶ?

ダイソーのエンディングノートの特徴と中身

ダイソーでもエンディングノートが販売されています。「わたしのきろく」というタイトルで知られており、価格は税込110円です(一部店舗では220円の上位版も展開されています)。

ダイソーのノートはB6サイズとやや小ぶりで、デザインが温かみのあるイラスト調になっています。基本情報・財産・医療・葬儀・メッセージといった構成はセリアと近く、項目の充実度は両者ともに基本的な終活情報をカバーするレベルです。

ダイソーのノートは「思い出のページ」が比較的充実しており、写真を貼るスペースや自己紹介文のような欄が設けられています。自分らしさを表現したい方には向いている設計です。

セリア vs ダイソー|項目数・使いやすさ・向いている人

比較項目 セリア「もしもに備える情報ノート」 ダイソー「わたしのきろく」
価格 110円 110円(220円版あり)
サイズ A5 B6
財産・契約情報の充実度 やや詳細 標準的
デジタル情報欄 あり あり
思い出・メッセージ欄 標準的 比較的充実
向いている人 情報整理・実用重視 自分らしさ・温かみ重視

両者の大きな違いは「目的の重点」にあります。セリアのノートは財産・契約情報の整理に強みがあり、実務的な使い方に向いています。ダイソーのノートは温かいデザインと自己表現のページが充実しており、「自分の人生を振り返りながら書く」ことに向いています。

どちらが優れているかというよりも、「何を重視するか」によって選ぶべきノートが変わります。財産や手続き情報の整理を優先したい方はセリア、家族へのメッセージや自己紹介を充実させたい方はダイソーが向いているといえます。

両方を購入しても合計220円です。セリアで財産・医療情報を整理して、ダイソーで気持ちやメッセージを書くという使い分けも、費用的に無理のない選択肢のひとつです。

100均ノートと市販品・無料配布ノートとの違い

エンディングノートには100均以外にも、書店で販売されている市販品や自治体・保険会社が無料配布しているノートがあります。それぞれの特徴を整理しておきます。

種類 価格目安 特徴 向いている人
100均(セリア・ダイソー) 110円 手軽・基本的な項目を網羅 はじめての終活・試してみたい方
市販品(書店・通販) 1,000〜3,000円 詳細・解説付き・デザイン豊富 詳しく書きたい・じっくり取り組みたい方
無料配布(自治体・保険会社) 無料 地域の制度情報が含まれる場合あり コストをかけたくない方

市販品のエンディングノートは記入例や解説が充実しており、「どう書けばいいかわからない」という悩みを解消してくれます。より深く終活に向き合いたいと感じたタイミングで、ステップアップとして購入するのがおすすめです。

無料配布のノートは、地域の窓口(市区町村の担当部署)や保険会社・葬儀会社に相談すると入手できる場合があります。自治体によっては終活関連の窓口相談と合わせてノートを無料配布しているケースもあります。まず役所の「長寿・福祉・高齢者支援」担当窓口に問い合わせてみるのがひとつの手です。

自分に合うノートを見分けるチェックポイント

数あるエンディングノートの中から自分に合うものを選ぶために、次のポイントを参考にしてみてください。

  • 初めて書くか、リピートか(初めてなら100均でOK)
  • 財産・手続き情報の整理が主な目的か(セリアが向いている)
  • メッセージ・思い出の記録を重視するか(ダイソーや市販品が向いている)
  • 解説・記入例があると安心か(市販品を検討)
  • 費用をかけたくないか(無料配布や100均を活用)

「どれが正解か」を探す必要はありません。エンディングノートは書き始めることに意味があり、ノートの種類よりも「とにかく始めること」が最も重要です。最初は100均ノートで慣れて、もっと書きたくなったら市販品に移行するという段階的なアプローチが、多くの方に合っている進め方です。

書き続けるための保管・共有・更新のコツ

保管場所の考え方と家族への伝え方

エンディングノートを書き終えたら、次に考えるべきは「どこに保管するか」です。保管場所には2つの条件があります。「必要なときにすぐ見つけられること」と「不用意に人目に触れないこと」の両立です。

おすすめの保管場所としては、引き出しの奥・本棚の目立たない場所・クローゼットの整理ボックスの中などが現実的です。金庫や鍵のかかる場所は安全ですが、「いざというとき家族が開けられない」という事態になるリスクがあるため注意が必要です。

保管場所を少なくとも家族の一人に伝えておくことが、ノートを最も大切に活かす方法です。「私の引き出しの中の○○の箱にある」という一言を、信頼できる家族に話しておくだけで十分です。

個人情報を守るためのルール作り

エンディングノートには、財産・アカウント・医療情報など非常に機密性の高い情報が含まれます。誰でも見られる状態にしておくのは危険ですが、かといって厳重すぎる管理では万が一のときに見つけてもらえません。

現実的なルールとして参考にしてほしいのが、「情報の機密度によって保管方法を分ける」という考え方です。

  • 一般情報(基本情報・緊急連絡先)→ エンディングノート本体
  • 財産概要(銀行名・保険会社名)→ エンディングノート本体
  • 詳細な財産情報(口座番号・証券番号)→ 別紙または通帳と一緒に保管
  • デジタルアカウント(ID・パスワード)→ 別封筒・別冊にして厳重保管

このように情報の機密度に応じて保管場所を分けると、万が一ノートが見られた場合でも被害を最小限に抑えられます。デジタルアカウントの情報は、特に厳重に管理し、保管場所を知っている家族は1〜2名程度に限定することを強くおすすめします。

更新日を決めて習慣化する方法

エンディングノートは書き終えて「完成」ではありません。情報は変わりますし、気持ちも時間とともに変化します。定期的な更新を習慣にすることが、常に役立つノートを維持するコツです。

おすすめの更新タイミングは「誕生日」か「年に2回(年始と秋)」です。誕生日は「自分の人生を振り返る日」として自然にノートを見直すきっかけになりますし、年始はお正月の家族が集まる時期に「万が一の話」を自然に共有しやすいタイミングでもあります。

更新した日付をノートの表紙や記入欄に書き添えておくと、「これはいつの情報か」が家族に伝わりやすくなります。古い情報のまま残しておくと、かえって家族が混乱する原因になるため、日付の記録は小さな手間でも大切な習慣です。

書き足りない場合の別冊化・追記の活用術

セリアのノートだけでは情報が書ききれないと感じたとき、無理に詰め込もうとする必要はありません。「別冊化」という考え方を活用すると、情報を整理したまま拡張できます。

たとえば財産情報が多い場合は、A4のルーズリーフにまとめた「財産リスト」を別途作成して、ノートに「財産詳細は別紙参照」と書き添える方法が有効です。医療・介護の希望をもっと詳しく書きたい場合は、自由記述ノートに書いたものを挟み込むだけでも、情報量は格段に増やせます。

別冊を作成した場合は、エンディングノートの表紙裏や目次ページに「○○について別紙あり」と一覧で書いておくと、家族が探す手間が省けます。ノートと別冊が連携して機能するように工夫することで、情報の抜け漏れを防ぐことができます。

もっと詳しく書きたい方へ|セリア以外のおすすめノートと無料配布情報

内容を充実させたい人向けの市販エンディングノート

セリアのノートで書き慣れてきたら、より詳しく書けるノートへのステップアップを検討してみてください。市販品のエンディングノートは、書き方の解説や記入例が充実しており、初心者にもやさしい設計のものが増えています。

代表的な市販品として知られているのが、日本法令・コクヨ・主婦の友社などから出版されているエンディングノートです。1,000〜2,000円前後で購入でき、記入ガイド付きのものも多く、書くべき内容に迷いにくい設計になっています。

また、終活専門の出版社や葬儀会社が監修したエンディングノートは、相続・葬儀・医療に関する基礎知識が巻頭に掲載されているものもあります。「書きながら終活の知識も身につけたい」という方には、こういったガイドブック型のエンディングノートが特におすすめです。

無料でもらえるエンディングノートの入手方法

エンディングノートは、無料で入手できるルートも複数あります。知っておくと選択肢が広がります。

  • 市区町村の窓口(高齢者支援課・福祉課など):地域によっては窓口で無料配布
  • 生命保険会社・損害保険会社:加入者や問い合わせ者に無料配布
  • 葬儀会社・互助会:無料相談の際に配布していることがある
  • 終活セミナー・市民講座:参加特典として配布されるケースがある

自治体の無料ノートは、地域特有の制度情報(地元の福祉サービス・施設の情報など)が含まれている場合があり、実用的な内容になっていることがあります。まず地元の市区町村の窓口やウェブサイトを確認してみることをおすすめします。

生命保険会社や葬儀会社のノートは、商品・サービスの案内が含まれることもありますが、エンディングノートとしての機能は十分に備わっているものが多いです。無料だからといって内容が劣るわけではなく、コストをかけずに始めるひとつの選択肢として活用できます。

まとめ|セリアのエンディングノートで今日から気軽に終活を始めよう

セリアの「もしもに備える情報ノート」は、110円という手頃な価格で基本的な終活情報を整理できる、初めての一冊として非常に優れたエンディングノートです。財産・医療・葬儀・家族へのメッセージと、終活に必要な主要項目がひとまとめになっており、記入フォーマットに沿って書き込むだけで情報を整理できます。

書き方のポイントは、まず財産情報と医療・介護の希望を優先的に埋めることです。一度に完成させようとするのではなく、1回30分程度のペースで少しずつ進めるのが長続きするコツです。書き終えた後は保管場所を家族に伝え、定期的な更新を習慣化することで、常に「役立つノート」として機能し続けます。

セリアのノートに物足りなさを感じたら、ダイソーのノートや市販品・無料配布のノートと組み合わせることで、情報をより充実させることができます。どれか一つが「正解」ではなく、自分の目的やスタイルに合わせて使い分けることが大切です。

エンディングノートを書くことは、自分の人生を振り返る機会であると同時に、残される家族への最大の思いやりでもあります。私が父の突然の死の後に感じた「事前に知っておけば良かった」という後悔を、あなたの家族には感じてほしくありません。

まず近くのセリアに立ち寄って、110円のノートを手に取ることから始めてみてください。一冊のノートが、家族の未来を少し楽にしてくれます。

亮

40代。父を突然亡くし、葬儀・相続・遺品整理など何も準備のないまま慌ただしく手続きを進めた経験があります。「事前に知っていれば」と感じたことが多く、同じ思いをする人を減らしたいという気持ちでこのサイトを始めました。終活は「死」の準備ではなく、「残された家族への思いやり」だと今は感じています。

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